君が好き 君が好き君が好き君が好き君が好き 素直じゃない君が好き 意地っ張りな君が好き 健気な、君が好き my
little (blue) bird 平伏すようにして、熱っぽい呼吸を繰り返している雲雀の腕を捕らえて引き摺り上げる。 膝立ちになって、己の腰辺りに来た雲雀の顔をつかまえて、骸は手ひどい一撃を加えた。 がっ、と鈍い音がして、頬骨に当たる感触が握った掌に伝わってくる。 もう少し時間がたてば、もう何度も殴られているその頬は、よりいっそう腫れ上がるだろう。 だが、雲雀は殴られた一瞬、暴力に従って横を向いただけで、すぐに骸を振り仰いだ。 こんな痛みはなんでもないと、なんの意味もない事だと。 だが、その凛として、強い強い眼差しに、ほんの僅かに絶望がちらついている事を、本人は認識しているのだろうか。 「どうして君はそんなに可愛いんでしょうね」 伸ばした手は、今度は痛み付けるためではなく、愛する為に。 元よりも大分膨れてしまった頬を両手で包みこんで、傅く臣下に祝福を与える主君のようにその顔を持ち上げて、骸は額に口付けた。 唇が触れるその時、ぴくりと痙攣した瞼は、怒りからなのか、怖れからなのか。 弱くて弱くて弱くて弱くて、骸の前ではなんの力も持たないくせに。 そうやって意地を張って、自分はまだ闘えるのなど、ぎらついた目を向けて。 自分が人の手の中でもがき苦しむ小鳥なのだと、とうに気付いているくせに。 自分は強いのだと、必死になって、かつての虚像に縋る姿が、可愛くてしかたがない。 だから耐え切れなくて殴って弄って虐めてしまう。 「君がね、もう少し愚鈍なやからだったら、僕もここまでカワイイなんて思いませんでしたよ」 身の程知らずに刃向かうのなら、骸はそれこそ完膚なきまでに叩きのめして、捨ててしまっただろう。 だが、雲雀は自分が彼より弱いと認めた上で、それでも抗おうと小さな爪を振り回し、小さな嘴で突付くのだ。 本当に、なんて健気で愛らしい。 いまも、頬を押し包んだ骸の手に、自分の指を突き立てて、ぎりぎりと爪を食い込ませている。 僅かに痕がついて、皮が剥けるくらいで、血すら流れない弱い弱い力。 その儚さに、ひたひたと胸を満たす甘い感情。 「いいですよ?いくらでもその小さな爪で引っかいてくれて。それくらい、なんとも感じませんから」 悔しげに臍を噛む雲雀に、むしろ、もう少し強くしてくれていいと思う。 情痕のような、執着を込めた傷痕を残してくれて構わない。 「でも、今の君に、それを求めるのは酷というものですよね」 そんな力すら、残っていないだろうから。 でも、なんの役にも立たない抵抗を繰り返して―――。 ああ、その様が、愛しくて愛しくてたまらない。 もっと、抗うといい。 その滑稽で哀れな姿に、僕はますます君への愛を深める。 「 Il mio bel augello. 」 (僕のかわいい小鳥) 骸さん、本気で雲雀さんのこと好きなんですよ 愛情表現が歪んでいるだけで… あと、最後のイタリア語は、あってるか自信ないです… 一応、翻訳サイト梯子したんですが…間違ってたら、こっそり教えてくださいねv 訂正しますのでLa
mia caro(僕の愛しい) |